什物/仏像
本尊 阿弥陀如来
上品上生の定印を結び、結跏趺坐する当寺の本尊「阿弥陀如来」座像です。
謂われなどの詳細は、度重なる火災等による資料の焼失のため不詳となりますが、学術的な見地から見ますと、頭頂の肉髻部が後補の別材となり、像底には蓋板が貼られているために構造の正確なところは不明ですが、後頭部を右後から左前にかけて矧目と思われる割れが通っていることからすると、一木から木取りして、前後を割矧いだ事も考えられます。
この本躰材に左躰材側を矧ぎ、右肩・臂・手首(左右共木)を矧ぎ、右膝奥に一材を寄せ、両足部は一材製のものを矧ぐ構造で、これに柄立てをするのも堅固な造りを旨とするためでしょう。
総体に太造りの像で、伏目の切れも鋭く、衣文にも硬さが認められるなど、秀逸な造りで、平安時代末の仏師「定朝(じょうちょう)」の作です。
【像高 82.4cm】
その他の主な什物・資料等
※いずれも詳細は不詳です。